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倭算数理研究所

科学・数学・学習関連の記事を、「倭マン日記」とは別に書いていくのだ!

高校数学でフィボナッチ数列の一般項を導く

フィボナッチ数列

フィボナッチ数列は次の { F_0,\,F_1 }, 漸化式で定義されます:

  { \displaystyle
\begin{align*}
    \begin{cases}
       F_0 = 0 \\
       F_1 = 1 \\
       F_{n+2} = F_{n+1} + F_n
    \end{cases}
\end{align*}
}

高校では { n = 1,\,2,\,3,\, \cdots } ですが、ここでは { n = 0,\,1,\,2,\,3,\, \cdots } とします。

特性方程式とその解

漸化式より

  { \displaystyle
\begin{align*}
    F_{n+2} - F_{n+1} - F_n = 0
\end{align*}
}

よって特性方程式

  { \displaystyle
\begin{align*}
    t^2 - t -1 = 0
\end{align*}
}

となります。 この方程式の2つの解を { \alpha,\,\beta \; (\alpha < \beta) } とすると

  { \displaystyle
\begin{align*}
    \alpha &= \frac{1-\sqrt{5}}{2}, & \beta &= \frac{1+\sqrt{5}}{2} &\cdots(1)
\end{align*}
}

となります。

数列 { a_n }

漸化式より

  { \displaystyle
\begin{align*}
    F_{n+2} - \alpha F_{n+1} = \beta (F_{n+1} - \alpha F_n)
\end{align*}
}

ここで

  { \displaystyle
\begin{align*}
    a_n = F_{n+1} - \alpha F_n
\end{align*}
}

とおくと、数列 { a_n } の初項 ( { n = 0 } ) と漸化式は

  { \displaystyle
\begin{align*}
    \begin{cases}
        a_0 = F_1 - \alpha F_0 = 1 \\
        a_{n+1} = \beta a_n
    \end{cases}
\end{align*}
}

となるので、{ a_n }等比数列であることが分かり、一般項は

  { \displaystyle
\begin{align*}
    a_n = \beta^n \qquad\cdots(2)
\end{align*}
}

となります( { n = 0,\,1,\,2,\,3,\,\cdots } に注意*1)。

数列 { b_n }

漸化式より

  { \displaystyle
\begin{align*}
    F_{n+2} - \beta F_{n+1} = \alpha (F_{n+1} - \beta F_n)
\end{align*}
}

ここで

  { \displaystyle
\begin{align*}
    b_n = F_{n+1} - \beta F_n
\end{align*}
}

とおくと、数列 { b_n } の初項 ( {n = 0} ) と漸化式は

  { \displaystyle
\begin{align*}
    \begin{cases}
        b_0 = F_1 - \beta F_0 = 1 \\
        b_{n+1} = \alpha b_n
    \end{cases}
\end{align*}
}

となるので、これも等比数列であることが分かり、この数列の一般項は

  { \displaystyle
\begin{align*}
    b_n = \alpha^n \qquad\cdots(3)
\end{align*}
}

となります。

{ F_n } の一般項

(2), (3) 式より

  { \displaystyle
\begin{align*}
    F_{n+1} - \alpha F_n &= \beta^n \\
    F_{n+1} - \beta F_n &= \alpha^n
\end{align*}
}

辺々をそれぞれ引くと

  { \displaystyle
\begin{align*}
    (\beta - \alpha) F_n &= \beta^n - \alpha^n \\[2mm]
    \therefore \; F_n &= \frac{\beta^n - \alpha^n}{\beta - \alpha}
\end{align*}
}

{ \alpha,\,\beta } に (1) 式の値を代入すると { \beta - \alpha = \sqrt{5} } より

  { \displaystyle
\begin{align*}
     F_n = \frac{1}{\sqrt{5}}\left\{\left(\frac{1+\sqrt{5}}{2}\right)^n - \left(\frac{1-\sqrt{5}}{2}\right)^n\right\}
\end{align*}
}

追記
フィボナッチ数列に似たトリボナッチ数列の一般項も導いてみました「トリボナッチ数列の一般項を導く」。 さすがに高校数学の範囲を逸脱してますがw
数学で生命の謎を解く

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*1: { n = 1,\,2,\,3,\,\cdots } としても、{ \alpha, \, \beta } の具体的な表式、もしくは関係式「 { \alpha + \beta = 1 } 」を使えば同じ結果が出ます。 後で見る { b_n } についても同様。