倭算数理研究所

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大学数学で求める球の体積:2次元

今回から何回かにわたって、前回までで求めた極座標ヤコビアンを用いて球の体積を計算していきます。

目次

2次元球の体積

今回は2次元球 { B_2(r) = \{(x,\,y) \in \mathbf{R}^2 | x^2 + y^2 = r^2\} } の体積を求めます:

  { \displaystyle\begin{align*}
    V_2(r) = \int_{B_2(r)}dxdy
\end{align*}}

結果は「円の面積の公式」になるハズです。

積分極座標に変換した上で実行しましょう。 「極座標のヤコビ行列とヤコビアン : 2次元」より、2次元極座標の体積要素は { rdrd\theta } となるので(積分範囲も重要ですが)

  { \displaystyle\begin{align*}
    V_2(r)
        &= \int_{B_2(r)} r drd\theta \\
        &= \int_0^r r dr \int_0^{2\pi} d\theta \\
        &= \frac{1}{2}r^2 \times 2\pi \\
        &= \pi r^2
\end{align*}}

結果は、問題なく「円の面積の公式」になりました。