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倭算数理研究所

科学・数学・学習関連の記事を、「倭マン日記」とは別に書いていくのだ!

三角関数の公式を復習する (11) : 三角関数の微分

今回から数学IIIに突入。 今回は三角関数微分目次)。 この記事では微分の定義に立ち返らず、指数関数を使って微分公式を導いていきます。 三角関数オイラーの公式によって以下のように指数関数と関連づけられているのでした:

  { \displaystyle
\begin{align*}
    \sin x &= \frac{e^{ix} - e^{-ix}}{2i} \\
    \cos x &= \frac{e^{ix} + e^{-ix}}{2} \\
    \tan x &= \frac{\sin x}{\cos x} \\[2mm]
    \cot x &= \frac{\cos x}{\sin x}
\end{align*}
}

この表式を用いて三角関数微分公式を導いてみます。

正弦 { \sin x }

  { \displaystyle
\begin{align*}
    \left(\sin x\right)'
        &= \left(\frac{e^{ix} - e^{-ix}}{2i}\right)' \\
        &= \frac{ie^{ix} + ie^{-ix}}{2i} \\
        &= \frac{e^{ix} + e^{-ix}}{2} \\
        &= \cos x
\end{align*}
}

虚数単位 { i } が約分されて消えます。

余弦 { \cos x }

  { \displaystyle
\begin{align*}
    \left(\cos x\right)'
        &= \left(\frac{e^{ix} + e^{ix}}{2}\right)' \\
        &= \frac{ie^{ix} - ie^{-ix}}{2} \\
        &= i\frac{e^{ix} - e^{-ix}}{2} \\
        &= -\frac{e^{ix} - e^{-ix}}{2i} \\
        &= -\sin x
\end{align*}
}

{ i } が残りそうでいて、キチンと消えてくれます。

正接 { \tan x }

正接微分は、定義と商の微分から計算できます。

  { \displaystyle
\begin{align*}
    \left(\tan x\right)'
        &= \left(\frac{\sin x}{\cos x}\right)' \\
        &= \frac{(\sin x)'\cos x - \sin x (\cos x)'}{\cos^2 x} \\
        &= \frac{\cos^2 x + \sin^2 x}{\cos^2 x} \\
        &= \frac{1}{\cos^2 x}
\end{align*}
}


余接 { \cot x }

余接は正接の逆数です。 計算方法は正接の場合と同じ。

  { \displaystyle
\begin{align*}
    \left(\cot x\right)'
        &= \left(\frac{\cos x}{\sin x}\right)' \\
        &= \frac{(\cos x)'\sin x - \cos x (\sin x)'}{\sin^2 x} \\
        &= \frac{-\sin^2 x - \cos^2 x}{\sin^2 x} \\
        &= -\frac{1}{\sin^2 x}
\end{align*}
}

まとめると以下のようになります:

  { \displaystyle
\begin{align*}
     \left(\sin x\right)' &= \cos x \\
    \left(\cos x\right)' &= -\sin x \\
    \left(\tan x\right)' &= \frac{1}{\cos^2 x} \\
    \left(\cot x\right)' &= -\frac{1}{\sin^2x}
\end{align*}
}

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