倭算数理研究所

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もしも高校で双曲線関数をやったなら (2) : 負の引数、純虚数の引数

双曲線関数の公式を見ていくシリーズ(目次)。 今回は双曲線関数が負の引数、純虚数の引数の場合にどうなるかを見ていきます。 もう少し正確に言うと、引数が { -x,\,ix } ({ i }虚数単位)である場合の関数値を、引数が { x } の場合の関数値で表そうということです。 ちなみに一般的に関数 { f(x) } に対して

  • { f(-x) = -f(x) } を満たすとき奇関数
  • { f(-x) = f(x) } を満たすとき偶関数

と言います。

三角関数の場合はこちら

双曲線関数

では、三角関数の場合を踏まえて、双曲線関数について同様の計算をしていきましょう。 まずは負の引数:

  { \displaystyle\begin{align*}
    \sinh(-x)
        &= \frac{e^{(-x)} - e^{-(-x)}}{2} \\
        &= \frac{e^{-x} - e^{x}}{2} \\
        &= -\sinh x \\[4mm]
    \cosh(-x)
        &= \frac{e^{(-x)} + e^{-(-x)}}{2} \\
        &= \frac{e^{-x} + e^{x}}{2} \\
        &= \cosh x \\[4mm]
    \tanh(-x)
        &= \frac{\sinh(-x)}{\cosh(-x)} \\
        &= \frac{-\sinh x}{\cosh x} \\
        &= -\tanh x
\end{align*}}

三角関数の場合と同じように、{ \sinh x,\,\tanh x } が奇関数、{ \cosh x } が偶関数になります。

次は純虚数の引数。 三角関数の場合に純虚数の引数が双曲線関数になったように、双曲線関数の場合には純虚数の引数で三角関数が出てきます。

  { \displaystyle\begin{align*}
    \sinh(ix)
        &= \frac{e^{(ix)} - e^{-(ix)}}{2} \\
        &= \frac{e^{ix} - e^{-ix}}{2} \\
        &= i\sin x \\[4mm]
    \cosh(ix)
        &= \frac{e^{(ix)} + e^{-(ix)}}{2} \\
        &= \frac{e^{ix} + e^{-ix}}{2} \\
        &= \cos x \\[4mm]
    \tanh(ix)
        &= \frac{\sinh(ix)}{\cosh(ix)} \\
        &= \frac{i\sin x}{\cos x} \\
        &= i\tan x
\end{align*}}

公式まとめ

  { \displaystyle\begin{align*}
    \sinh(-x) &= -\sinh x \\
    \cosh(-x) &= \quad\cosh x \\
    \tanh(-x) &= -\tanh x \\[4mm]
    \sinh(ix) &= i\sin x \\
    \cosh(ix) &= \;\cos x \\
    \tanh(ix) &= i\tan x
\end{align*}
}

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