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倭算数理研究所

科学・数学・学習関連の記事を、「倭マン日記」とは別に書いていくのだ!

もしも高校で双曲線関数をやったなら (5) : 双曲線関数の半角の公式

初等関数 高校数学

双曲線関数の公式を見ていくシリーズ(目次)。 前回の倍角の公式に続いて、今回は半角の公式を見ていきます。 双曲線関数の半角の公式も、導き方は三角関数の場合とほとんど同じで、使う公式はやはり { \cosh x } の倍角の公式です。 まずは{ \sinh x } の半角の公式を導きましょう。 { \cosh x } の倍角の公式で { \sinh x } を使った表式

  { \displaystyle\begin{align*}
    \cosh 2x = 1 + 2\sinh^2 x
\end{align*}}

{ \sinh^2 x } について解いて

  { \displaystyle\begin{align*}
    \sinh^2 x &= \frac{\cosh 2x - 1}{2}
\end{align*}}

{ x \rightarrow \frac{x}{2} } の置き換えをすれば以下を得ます:

  { \displaystyle\begin{align*}
    \sinh^2 \frac{x}{2} = \frac{\cosh x - 1}{2}
\end{align*}}

三角関数の場合と同様に { \sinh \frac{x}{2} } の符号が分からないので、これ以上は解けません。 次は { \cosh x } の半角の公式。 { \cosh x } の倍角の公式で { \cosh x } を含んでいる表式

  { \displaystyle\begin{align*}
    \cosh 2x = 2\cosh^2 x -1
\end{align*}}

より

  { \displaystyle\begin{align*}
    &\cosh^2 x = \frac{\cosh 2x + 1}{2} \\
    \therefore \; & \cosh^2 \frac{x}{2} = \frac{\cosh x + 1}{2} & \cdots(1)
\end{align*}}

となります。 ここで、{ \cosh x } は定義より

  { \displaystyle\begin{align*}
    \cosh x = \frac{e^x + e^{-x}}{2} \ge \sqrt{e^x \cdot e^{-x}} = 1
\end{align*}}

となって常に正なので、

  { \displaystyle\begin{align*}
    \cosh \frac{x}{2} = \sqrt{\frac{\cosh x + 1}{2}}
\end{align*}}

を得ます。 ただし、{ \sinh x } の半角の公式の形に合わせた方が綺麗なので、半角の公式として (1) 式を用いることにします。 最後は { \tanh x } の半角の公式は、{ \sinh x,\, \cosh x } の半角の公式より

  { \displaystyle\begin{align*}
    \tan^2 \frac{x}{2} = \frac{\sinh^2 x}{\cosh^2 x} = \frac{\cosh x - 1}{\cosh x + 1}
\end{align*}}

公式まとめ

  { \displaystyle\begin{align*}
    \sinh^2 x &= \frac{\cosh x - 1}{2} \\
    \cosh^2 x &= \frac{\cosh x + 1}{2} & \left(\cosh \frac{x}{2} = \sqrt{\frac{\cosh x - 1}{2}} \right) \\
    \tanh^2 x &= \frac{\cosh x - 1}{\cosh x + 1}
\end{align*}}

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