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倭算数理研究所

科学・数学・学習関連の記事を、「倭マン日記」とは別に書いていくのだ!

正八面体の計量

今回は正八面体の表面積、体積等を求めていきす。 このあたりまでは高校レベルの数学で解けますね。 導出の都合上、今までと求める量の順番を変えてます。

一辺の長さを  { a } とし、以下のように頂点に名前を付けておきます。

f:id:waman:20150923074835p:plain

この正八面体を青い線、赤い線に沿って切ると、それぞれ以下のような断面が得られます(青 → 左、赤 → 右):
f:id:waman:20150923074907p:plain f:id:waman:20150923081259p:plain

 { \varphi } は隣り合う2つの面のなす角です。

幾何学的対象の個数等

面の数  { f } 8
辺の数  { e } 12
頂点の数  { v } 6
面の形状(正  { m } 角形) 正三角形 ( { m = 3 })
1つの頂点に集まる面の個数  { p } 4
双対パートナー 正六面体(立方体)

オイラーの関係式は

  { \displaystyle f - e + v = 8 - 12 + 6 = 2 }

となって成り立ってます。

正多面体で面の数  { f }、面の形状(正  { m } 角形)、1つの頂点に集まる面の個数  { p } から辺の数  { e } と頂点の数  { v } を計算すると

  { \displaystyle
\begin{align*}
  e &= \frac{mf}{2} = \frac{3 \cdot 8}{2} = 12 \\
  v &= \frac{mf}{p} = \frac{3 \cdot 8}{4} = 6
\end{align*}
}

となり、こちらも成り立っています。

内接球・辺に接する球・外接球の半径  { r,\,\rho,\,R }

辺に接する球の半径 { \rho } と外接球の半径  { R } は、四角形ABFDが正方形(断面図左参照)であることから簡単に求まって

  { \displaystyle
\begin{align*}
  \rho &= \frac{1}{2}a \\
  R &= \frac{\sqrt{2}}{2}a
\end{align*}
}

次に内接球の半径  { r } を求めましょう。 正八面体の重心 O から △ABC に下ろした垂線の足を H とすると、これは △ABC の重心となるので*1

  { \displaystyle \textrm{MH} = \frac{1}{3}\textrm{AM} = \frac{\sqrt{3}}{6}a }

ここで直角三角形OBH (断面右図参照)に注目して、三平方の定理より

  { \displaystyle
\begin{align*}
  r^2 + \left(\tfrac{\sqrt{3}}{6}a\right)^2 &= \left(\tfrac{1}{2}a\right)^2 \\
  r^2 &= \frac{1}{6}a^2 \\
  r &= \frac{\sqrt{6}}{6}a
\end{align*}
}

を得ます。

3つの半径の比も計算しておきましょう。

  { \displaystyle
\begin{align*}
  r : \rho : R
    &= \frac{\sqrt{6}}{6}a : \frac{1}{2}a : \frac{\sqrt{2}}{2}a \\[2mm]
    &= \sqrt{2} : \sqrt{3} : \sqrt{6}
\end{align*}
}

まぁ、それなりにキレイにまとまりましたね。

表面積  { S }

表面積は、一辺の長さが  { a } の正三角形8枚分なので簡単に計算できて

  { \displaystyle
\begin{align*}
  S &= 8\cdot \frac{\sqrt{3}}{4}a^2 \\[2mm]
     &= 2\sqrt{3} a^2
\end{align*}
}

体積  { V }

正四面体 ABCDEF は、4点 BCDE を含む平面で切ると2つの合同な正四角錐に分けられます。 これらの体積は簡単に計算できて、高さが  { \textrm{OA} = R = \frac{\sqrt{2}}{2}a } であるから

  { \displaystyle
\begin{align*}
  V &= 2 \cdot \frac{1}{3}a^2 \cdot \frac{\sqrt{2}}{2}a \\
     &= \frac{\sqrt{2}}{3}a^3
\end{align*}
}

となります。

体積から内接円の半径を求める
例によって、体積  { V } から内接球の半径  { r } を求めてみましょう。

  { \displaystyle
\begin{align*}
  \frac{\sqrt{2}}{3}a^3 &= 8 \cdot \frac{1}{3} r \cdot \frac{\sqrt{3}}{4}a^2 \\
  r &= \frac{\sqrt{6}}{6}a
\end{align*}
}

となって、先ほどの結果と一致します。

隣り合う2つの面のなす角  { \varphi }

四角形 AMFN (断面右図)に注目して

  { \displaystyle
\begin{align*}
  \cos \varphi
    &= \frac{\left(\frac{\sqrt{3}}{2}a\right)^2 + \left(\frac{\sqrt{3}}{2}a\right)^2 - 2a^2}{2\cdot \frac{\sqrt{3}}{2}a \cdot \frac{\sqrt{3}}{2}a}
    = -\frac{\frac{1}{2}a^2}{\frac{3}{2}a^2} \\
    &= -\frac{1}{3}
\end{align*}
}

これは約109°です*2

さて、順番で行くと次は正十二面体。 この辺から結構大変だ。 図を描くのもどうしたものか。

HTML5による物理シミュレーション―JavaScriptでThree.js/jqPlo

HTML5による物理シミュレーション―JavaScriptでThree.js/jqPlo

*1:OA = OB = OC より △OAB ≡ △OBC ≡ △OCA なので AH = BH = CH で H は △ABC の外心となり、よって重心となる。

*2:ちなみに、正四面体の隣り合う2つの面のなす角  { \varphi } { \cos\varphi = \frac{1}{3} } を満たすのでした。