前回までで、計量テンソルを用いてラプラシアン (Laplacian) の極座標表示を計算しましたが、極座標のヤコビアン (Jacobian) も計量テンソルを用いて計算することができます。
計算できると言っても、実際には既に計算していて、実は がヤコビアンになります。 以前の記事で書いたように、計量テンソルが以下のように対角なら
ヤコビアンはもっと簡単にできます:
これを踏まえて、各次元でのヤコビアンの表式を見ていきましょう。
2次元
「ラプラシアンの極座標表示?計量テンソル編? : 2次元」の結果より
なので
となり、「極座標のヤコビ行列とヤコビアン : 2次元」の結果とと一致します。
3次元
「ラプラシアンの極座標表示?計量テンソル編? : 3次元」の結果より
なので
となり、「極座標のヤコビ行列とヤコビアン : 3次元」の結果とと一致します。
4次元
「ラプラシアンの極座標表示?計量テンソル編? : 4次元」の結果より
なので
となり、「極座標のヤコビ行列とヤコビアン : 4次元」の結果とと一致します。
次元
「ラプラシアンの極座標表示?計量テンソル編? : n次元」の結果より
なので
となり、「極座標のヤコビ行列とヤコビアン : n次元」の結果とと一致します。 n次元、恐るるに足らず!