前回、一辺の長さが の正多角形の面積を求めました。 そのとき、ついでに重心と頂点との交点との距離 も求めましたが、これはこの正多角形の外接円の半径ともなってました。 今回は同じ正多角形の内接円の半径 を求めます*1。
方法その1
上図より、直角三角形 OAM に注目して
終了。 ちなみに同じようにして外接円の半径 と内接円の半径 との関係も簡単に導けて、
を得ます。
方法その2
内接円が多角形の全ての辺に接している場合、面積と各辺の長さから内接円の半径を導く方法もよく使われます。 前回、面積を求めたのでこの方法でもやってみましょう。 一辺の長さが の正 角形の面積を とすると、
となるのでした。 一方、正 角形は、上図の△OAB と合同な 枚の三角形に分割できるので、 は内接円の半径 を使って
とも表すことができます。 これらが等しいとして
となって、先ほどと同じ結果が得られました。
と の具体的な値
それではいくつかの の値について と を で表しておきましょう( については前回やりましたが との対比のため再掲します)。正三角形 ()
正三角形では は中線の長さ に等しい、とかも成り立ってます。
正方形 ()
は一辺の長さの半分、 は対角線の長さの半分ですね。
正五角形 ()
以前の記事「36°の三角比」で求めたように、
なので
また
となります。
正六角形 ()
外接円の半径 と一辺の長さ は等しいですね。
正八角形 ()
前回求めたように なので
となります。 また、公式 より
なので(ちょっと平方根の計算が込み入りますが)
となります。
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*1:前回の記事では重心と頂点の距離を と書いてましたが、 に修正しました。