双曲線関数は基本的に単なる指数関数なので(『もしも高校で双曲線関数をやったなら (1) : 双曲線関数の定義と相互関係』参照)、逆双曲線関数は対数関数で表すことができます。
を対数関数で表す
とおくと 、これを指数関数で書き換えると
つまり
となります。
を対数関数で表す
は値域が なので、その逆関数 の定義域は となります。 また となる の値が正負2つあるので、逆関数 はそのままでは2価関数となります。 したがって を一価関数にするには もしくは の制限が必要です。という前置きの下、 を対数関数で表しましょう。 やり方は の場合と基本的に同じです。 とおくと より
よって
となります。 ちなみに、複号については
なので、それぞれ の分岐に対応していることが分かります。
また
なので
よって、上記の結果は以下のようにまとめて書くこともできます:
を対数関数で表す
より の定義域は です。とおくと 、これを指数関数で書き換えて
よって
となります。
を対数関数で表す
です。 はこれの逆関数。
より の定義域は です。
とおくと 、これを指数関数で書き換えて
よって
となります。
を対数関数で表す
です。 はこれの逆関数。 やはり と同様に2価関数になります。 より の定義域は です。とおくと 、これを指数関数で書き換えると
よって
となります。 また
より
となるので、上記の結果は以下のようにも書けます:
を対数関数で表す
です。 はこれの逆関数。 は0以外で定義されます。とおくと 、これを指数関数で書き換えると
よって
となります。
まとめ
以上の公式をまとめると【修正】
- の結果が間違っていたので修正しました。
- の別表現を追加しました。