Quantum Computing: A Gentle Introduction (Scientific and Engineering Computation) (English Edition)
- 作者: Eleanor G. Rieffel,Wolfgang H. Polak
- 出版社/メーカー: The MIT Press
- 発売日: 2011/03/04
- メディア: Kindle版
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Exercise 2.1. Let the direction of polaroid B's preferred axis be given as a function of , , and suppose that the polaroids A and C remain horizontally and vertically polarized as in the experiment of Section 2.1.1. What fraction of photons reach the screen? Assume that each photon generated by the laser pointer has random polarization.
補足
光子の偏光状態 は以下の正規直交関係を満たします:
A の透過
レーザーポインタから生成された光子が、水平方向から測って(上向きに) だけ偏光しているとします。 この光子(の状態)を とすると
となります。
A を透過した光は なので、A を透過する遷移振幅は
となります。 よって遷移確率(遷移振幅の絶対値の自乗)は となります。
さて、レーザーポインタから生成される光子の偏光方向はランダムなので、これについての統計的な平均をとっておきましょう。 通常、このような平均は、例えば今の問題では、初期状態が の光子がスクリーンに到達する確率を計算してから、その結果に対してとりますが、今の場合には A を透過した光子は全て状態が となるので、A を透過する確率に対して平均をとっても正しい結果が得られます。 実際に平均をとると
となり、ランダムに偏光した光が A を透過する確率は であることが分かりました。
B の透過
B に入射する光は で、透過した光は なので、その遷移振幅は
よって、遷移確率は となります。
C の透過
C に入射する光は で、透過した光は なので、その遷移振幅は
よって、遷移確率は となります。
結果
以上をまとめると、レーザーポインタから放たれた光がスクリーンに達する確率 は
となります。 これは のとき最大値 をとります。