もう少し双曲線関数の公式シリーズ(目次)。 双曲線関数は指数関数を用いて定義されるので、逆双曲線関数は対数関数で表すことができます。 今回はその表式を導きます。
逆正弦関数
の関係があるとき、 より
ここで とおくと
この についての2次方程式を解くと
結局、 の表式として以下を得ます:
逆余弦関数
逆余弦関数も逆正弦関数のときと同じように導けます。 ただし、余弦関数 は正弦関数 のように全単射ではないので、変数の定義域をちょっと注意深くみる必要があります。 の関係があるとき、 より
ここで とおくと
この についての2次方程式を解くと
( なら が示せるので。)よって
逆正接関数
逆正接関数の場合も同様。 の関係があるとき
より、 とおくと
だったので
結局、 の表式として以下を得ます:
その他の逆双曲線関数
上記で導いた以外の逆三角関数の表式は、 等の公式を使って導けます。