古典力学のいろいろな系で運動方程式を解いていくシリーズ(目次)。 今回は1次元の調和振動子 (harmonic oscillator) の系を解いていきます。 1次元の調和振動子は を正の定数(ばね定数)として
で与えられる復元力によって運動します。 このときニュートンの運動方程式は
となります。
パラメータの書き換え
まずは運動方程式を扱いやすくするために、パラメータ(, )を書き換えておきましょう。 運動方程式 (*) の両辺を で割って とおくと
となります。
特殊解を求める
次は (1) 式に対して
の形の特殊解を求めましょう。 この を (1) 式に代入して
を得ます。 よって特殊解は
となります。
一般解と初期条件を課した解
斉次線形微分方程式の一般解は特殊解の線型結合で書けたんだったけな?
ただし は(積分)定数です。
初期条件として
を課すと
より
よって初期条件を課した解は最終的に
以上をまとめると
が得られます。
力学的エネルギーの保存
調和振動子に働いている力は、ポテンシャルが
で与えられる保存力になっています。 よって「1粒子系での Newton の運動方程式」より、以下で与えられる力学的エネルギー は保存量になります:
参考文献
ニュートン力学からはじめる アインシュタインの相対性理論 (KS物理専門書)
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