大学の理系学部初期に線型代数や物理数学で出てくるベクトルの公式をいくつか紹介 & 証明
参考
準備
ここでは3次元のベクトルのみを扱い太字で書きます。 成分を書き下す場合は縦ベクトルとして書きます:
ベクトルの成分を参照する場合はベクトルを角括弧 [] で囲んで添字を下付けします:
をクロネッカーデルタ、 を完全反対称シンボルとし、繰り返された添字については和をとるとします(アインシュタイン規約)。 2つの完全反対称シンボルの添字1つずつ縮約すると以下の公式を満たします:
また、2つのベクトルの内積( による)と外積( による)を以下のように定義します:
さて、これらを踏まえてベクトルが満たすいくつかの公式を証明していきましょう。 成分の表式を直接使って証明した方が簡単なものもありますが、あえて添字を抽象化して計算しているものもあります。
成分の2次
1つ目
2つ目
成分の3次
1つ目
他の式は同様に導けるので略。
2つ目
3つ目
2つ目の式で をサイクリックに入れ替えて、
辺々をそれぞれ加えると
成分の4次
1つ目
2つ目
3つ目
2つ目の式で をサイクリックに入れ替えて
辺々をそれぞれ加えると
- 作者: 砂川重信
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 1999/09
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 29回
- この商品を含むブログ (28件) を見る
- 作者: 齋藤正彦
- 出版社/メーカー: 東京図書
- 発売日: 2014/04
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る