Quantum Computing: A Gentle Introduction (Scientific and Engineering Computation) (English Edition)
- 作者: Eleanor G. Rieffel,Wolfgang H. Polak
- 出版社/メーカー: The MIT Press
- 発売日: 2011/03/04
- メディア: Kindle版
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Exercise 3.3. Show that the state
is entangled, with respect to the decomposition into the qubits, for every .
まず0番目と1番目の Qubit だけを抜き出して考えます。 それぞれの状態が
(ただし、)で与えられているとき、これらのテンソル積は
となります。
さて、この状態 が状態 の( 個の Qubit への)分解に含まれる条件を考えましょう。 の最初の項の状態 は のどの項の状態にもなり得ないので、この項は消えなければいけません:
のとき、 の第2項 が消えるので、 の中の の項もなくなってしまいます。 同様にして のときは の中の の項がなくなります。 よって は 個の Qubit のテンソル積に分解することはできません。 つまり、この分解に関して量子もつれ状態です。
別解
-Qubit 系の状態を 個の Qubit のテンソル積に分解するのは、基本的には単なる因数分解なので、分解したい状態に以下のような変換を施せば、 元( 変数)1次式の因数分解の問題になります:
ここで は適当な変数です。 状態 にこの変換を施すと
となります。 この1次式はこれ以上因数分解できないので、 は 個の Qubit に分解することはできません。
c.f. 上記の方法で分解できる例をやっておきましょう。 p.40 で例示されている状態
に対して上記の変換を適用すると
のように因数分解できるので、結局 は
のようにテンソル積で表せることが分かります。
【修正】
- を展開した式で、状態の番号の付け方が間違っていたので修正しました。