もう少し双曲線関数の公式シリーズ(目次)。 前回、複素変数の三角関数の表式を導きましたが、双曲線関数についても同様の表式を導いてみましょう。 つまり を実数、 を虚数単位として、 などを などで表してみます。
双曲線関数の場合も、以前の記事で導いた純虚数の引数に関する公式
によって、自然と三角関数が現れてきます。
まずは sinh, cosh の表式。 これらは双曲線関数の加法定理を使えばすぐに導けます:
三角関数の場合と同様に、( が実数なら)実部と虚部が別れた形になってます。
tanh の表式を導くには、「もしも高校で双曲線関数をやったなら (10) : 双曲線関数 tanh の加法定理 再考」で導いた表式
となり、実部と虚部が分離された形にできました。 についても同様に導けて
を得ます。
公式まとめ